熊本県玉名市におけるデジタルツイン公園環境の構築事例の紹介


国際航業株式会社 
事業統括本部 事業推進部 担当部長
自治体推進G グループ長 繁田 啓介



1.初めに
 FY2023 Project PLATEAUにおいて、菖蒲祭り期間中の公園の様子を3D都市モデルで再現したデジタルツイン環境の構築事例が創出されました。日本初の取り組みでありその内容について紹介します。



2.概要
 デジタルツインの対象となる公園:熊本県玉名市 高瀬裏側水際緑地公園
 3D都市モデルの詳細度(Level of Detail)
  ・LOD3:建築物・道路・徒歩道・都市設備・地形・橋梁・斜面
  ・LOD1:水部
 人流計測箇所:公園内4か所、新玉名駅、玉名駅、周辺商店街3か所、観光施設(足湯)



3.公園計測
 公園3D都市モデルの整備結果イメージは図1の通りです。現地の公園内は車両計測が不可となるため、ハンディタイプのレーザ計測機器(図2)による現地計測を実施しました。花菖蒲についても、現地計測結果にもとづき再現されています。


図1:高瀬裏側水際緑地公園(公園LOD3)


図2:手持ちレーザスキャナによるレーザ点群計測



4.人流計測
 菖蒲祭り期間中、全10か所に設置したWi-Fiパケットセンサー(図3)により、定数計測、並びに、駅から公園、公園から商店街、公園の北側から南側といった形で、センサーごとのOD情報(Origin=発地、Destination=着地)を取得しました。


図3:Wi-Fiパケットセンサー設置イメージ



5.まとめ
 デジタルツイン公園環境の構築成果は図4のとおりです。公園内で計測された混雑具合をはじめ、滞留時間、年齢・性別等の属性比率(別途人流ビッグデータを調達)、移動経路が再現されています。
 これらの成果をもとに、今後、来場者の移動経路・回遊分析、公園内の回遊・滞在を促すシミュレーション、公園施設の配置最適化、改修優先順位の決定、プロモーション施策の立案など、多様な事業への活用が期待されています。


図4:公園3D都市モデル+人流データ表示



5.問い合わせ先 
  国際航業株式会社 繁田 keisuke_shigeta@kk-grp.jp

※参考 G空間情報センター掲載URL(玉名市3D都市モデルデータ)
 https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/plateau-43206-tamana-shi-2023



(2024年5月 ニュースレター掲載)

マニュアル
FAQ

私たちは最適なウェブ体験を提供するためにCookieを利用しています。このサイトを引き続き閲覧することで、あなたはCookieの使用に同意していることになります。