アーバンデータチャレンジ with インフラデータチャレンジ 2022の振り返り

日本工営株式会社 伊藤 顕子
(アーバンデータチャレンジ 2022実行委員会)
1.アーバンデータチャレンジのコロナ禍における挑戦
アーバンデータチャレンジ(以下、UDC)は、社会基盤情報を用いた地域課題解決を掲げたデータ活用に関する全国各地の通年のコミュニティ活動(アイデアソンやハッカソンといったイベント開催等)と、公募型コンテストとの融合を特徴とする取り組みです。
毎年重点分野としてデータ活用を特に促進する分野を設定し、公益社団法人土木学会の「インフラデータチャレンジ(以下、IDC)」との共同実施により、活動の幅を広げてきました。コンテストの部門に、民間企業や研究機関等による地域課題解決の作品に焦点を当てる「ビジネス・プロフェッショナル部門」があることも大きな特徴です。
コロナ禍にある中でも徐々に対面での活動が許容されて来た社会情勢を受け、今年度のUDC2022はオンラインと対面とのハイブリッドによるコミュニティ活動が多数行われました。
2.UDC with IDC 2022 最終審査会とその結果
今年度の1年間の活動を締めくくる公開最終審査会が、2023年3月11日(土)に開催されました。今回は、東京大学駒場キャンパスでの会場開催が3年ぶりに実現しました。
全国から応募された134作品から一次審査を通過したファイナリスト20作品(一般部門:15、ビジネス・プロフェッショナル部門:5)の作成者によるプレゼンテーションが実施され、イベントへの事前参加申込みを行った参加者による投票を経て、各賞の受賞作品が決定されました。
全体の最優秀作品となる金賞には「岐阜ロゲ」(チーム名:岐阜ロゲ)が選ばれました。これは、専用のシステムを用いて岐阜県各地でのロゲイニングイベント(地図をもとに多数設置された景勝地・公園・史跡・店舗などのチェックポイントを一定時間内に回ることで得た点数を競うイベント)を行うことで、地域の観光資源の開拓・活性化を目指す取り組みです。昨年度にベスト地域拠点賞を受賞した岐阜ブロックの活動にてフィードバックを重ねながら今年度大きく花開いた形となりました。
ビジネス・プロフェッショナル部門の最優秀賞には「観光DX推進2022 in 飛騨高山」(チーム名:チームそしゃそやぞ)が選ばれました。これは、飛騨高山の14ヶ所に設置したAIカメラで通行量を収集し、そのデータを地元企業等と連携しながら地域の活性化等に活用する取り組みです。飛騨牛の飲食店と連携してデータを営業戦略に反映し、売り上げの増加に繋げるといったことをされています。昨年はデータ収集・分析した内容で同部門の優秀賞を受賞しており、継続的に活動を広げて来たことが実を結んだ最優秀賞でした!
最後に、UDCの各地域拠点から、活動で最も優れたベスト地域拠点賞を「岩手ブロック」が受賞されました。これに伴い、来年度のUDCが例年通りのスケジュールで開催される場合、中間シンポジウム(10〜11月開催)が岩手県で開催されることになります。
今年度の最終審査会の様子を収録した動画は、Youtubeにて近日公開予定です。受賞作品を含む各作品のプレゼンテーションや受賞の喜びの声等もご覧いただけますので、ぜひチャンネル登録していただき公開をお待ちください。
UDCは来年度(2023年)も開催されます。地域拠点の活動に参画されることで、受賞にも繋がるような課題解決の取り組みに関われる機会もあるかもしれません。対面で開催されるイベント等も増えてきましたので、ぜひこの機会にUDCにご注目いただき、イベント等ご参加ください!(各地の活動拠点の募集は5月頃、作品募集は10月頃に開始の見込みです。)
※全体イベントの情報はPeatixにてご案内しています。新着情報がお手元に届くよう、ぜひフォローください!
※全国各地のイベント情報は公式HPにて随時ご案内しています。
図:最終審査会の受賞の様子
■アーバンデータチャレンジに関する情報
・公式HP:https://urbandata-challenge.jp/
・公式Facebookページ:https://www.facebook.com/urbandatachallenge/
(2023年3月ニュースレター掲載)