3D空間データの新しい“出口” ― 地域資源をNFTで「デジタル資産」に ― 測ったデータを、地域の魅力発信と新たな収入につなげる ―

パシフィックコンサルタンツ株式会社
デジタルサービス事業本部
情報事業部(兼)DX事業推進部 石川 雄己
これまで地図化や解析のために整備されてきた3D空間データ。その「次の活かし方」として注目されているのが、NFTを使ったデジタル資産化です。
たとえば――動物園のゴリラを現場で3Dスキャンし、高精細データを“世界にひとつのデジタル資産”として届ける。そんな取り組みが、すでに千葉市で動き出しています。パシフィックコンサルタンツは、橋・道路・まちなみから動物まで、地域資源を3D・NFT化して活用する「公共インフラ等地域資源の3D・NFT活用サービス」を展開しています。

図1:現実の構造物を高精細3Dで再現(千葉市動物公園 正門の3Dモデル)
■なぜいま、空間データ × NFT なのか
NFTは、ブロックチェーンでデータの唯一性・所有権・真正性を証明する仕組みです。「デジタルは簡単に複製できる」という弱点を補い、3D空間データを“本物”として扱えるようにします。これは、地理空間データに「新しい出口」を生む発想でもあります。作成して終わりではなく、流通させ、価値を生む――データ流通の新しいかたちと言えるかもしれません。
■3D・NFT化で生まれる価値
活用のねらいは大きく3つです。(1)真正性を確保して地域の財産の価値を守る「デジタル資産化」、(2)立体的に見せて地域の魅力を伝える「3D化による魅力発信」、(3)デジタル世界で流通させて生み出す自治体等の「新たな収入源」です。
■橋梁から動物まで ― NFT化できる地域資源
対象は驚くほど幅広く、橋梁・ダム・道路・トンネル・港湾などの公共インフラ、市役所や歴史的建造物、古い町並みや城下町といった景観、神社仏閣・名勝、駅舎や保存車両、さらには動物園の動物や地域キャラクターの像まで。私たちが計測・図化の対象としてきた空間そのものが、デジタル資産の“原石”になります。
■データがなくても大丈夫 ― 現場スキャンから対応
3Dデータや写真が整っていれば軽微な対応でNFT化でき、写真や図面だけでも当社が3Dモデルを作成します。データが何もない場合も、現地での撮影・スキャンから新規モデリングまで全面的に支援します。「うちには3Dデータがないから」とあきらめる必要はありません。
■いま動いている事例:千葉市動物公園NFTコレクション
本サービスの第一歩として、千葉市と協定を締結し取り組みを開始しました。ニシゴリラ「モンタ」など実際に動物公園で飼育されている動物を高精細3D・NFT化し、特設サイトで販売中です。千葉国際芸術祭2025では、この3DデータをスマートフォンのAR体験にも活用しました。

図2:現場スキャンから生まれた高精細3Dモデル(ニシゴリラ「モンタ」)
▶ 特設サイトはこちら
https://chiba-zoo-nft.com/terms
■お問い合わせ
保有する公共インフラ等の地域資源のデジタル資産化や、3次元計測・空間情報を活用した取り組みにご関心をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
パシフィックコンサルタンツ株式会社 デジタルサービス事業本部 DX事業推進部
Mail:pckk_nft_info@tk.pacific.co.jp https://www.pacific.co.jp/
(2026年6月 メールマガジン掲載)