地域企業の強みと悩み(アジア航測グループ)


サン・ジオテック株式会社
代表取締役 大石 哲

1.地域企業の強み(技術探求)
 弊社は「サン・ジオテック株式会社」という千葉に拠点を構えるアジア航測のグループ会社のひとつです。航空写真測量を中心に55年の歴史を刻んでおりますが、多様な社会ニーズに応えるために、三次元デジタル計測やMMS・UAV等の先端技術にいち早く取り組んできました。
 例えば、移動するロボットや車両が、自分の位置を推定しながら周囲の環境の地図を作成するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術も積極的に採用してきました。

図1:SLAM技術を活用した等高線作成作業の結果(左)とSLAM機材(右)

 SLAMの活用効果は、工数の縮減です。2万㎡の等高線図の作成では、従来までのトータルステーションや地上設置型レーザ計測を活用した作業で1.5日かかっていた作業が、半日で終了することができました。また、道路延長1㎞の平面図の作成においては、8日かかっていた工数を1日に短縮することができました。熱中症対策など、過酷になりつつある現場作業の時間数を減らすことで、工期短縮以上の効果を得ることができました。
 このように弊社では、トライアルを含む先端技術の探求をフットワーク軽く取り組めることが強みです。この強みと、グループ会社として、親会社となるアジア航測株式会社と相互連携によるシナジーを高めて企業運営しております。

2.地域企業の悩み(人財育成)
 弊社だけでなく、地域企業は、どこも採用に苦慮していると思います。弊社でも、採用に苦しんでいます。日本は、後期高齢化社会の真っただ中、人口減少により労働人口が減ってきているので大手企業であっても、採用を工夫しなければなかなか良い人財を採用するには至っていないと思います。仮に入社して頂いても、自社に魅力がなければ「転職」という形で、離れることになってしまいます。つまり、採用時も大事であるが、入社後も気を抜けないのが現状です。
 弊社では、人財育成に力を入れています。人財育成には、専門とする事業領域の資格取得などの技術面だけでなく、仕事の向き合い方、課題解決のための考え方などの意識面もあります。

図2:組織で必要な人財

 折角に縁があり、弊社に来ていただいた社員には、「人財」になって欲しいと思っています。そのためには、技術面だけでなく、意識面の教育も不可欠だと思っています。
 こうした人財になってもらうために、弊社では、「愚痴」を推奨しています。愚痴・不満のないところに改善ありません。課題は現状(ASIS)と理想(TOBE)とのギャップになります。この課題を発見しやすくするのが「愚痴」「不満」です。大事なことは、愚痴で終わらせないこと、改善しない愚痴は単なる「悪口」です。どんどん、愚痴を言い合い、じゃんじゃん改善していく。これを会社の風土として推進する。これらの取り組みの先に、明るい未来(ライジング・サンジオ)があると信じています。

■サン・ジオテック株式会社のホームページ
https://www.sungeo.co.jp/index.html

■お問い合わせ
測量の仕事は、「ITとガテン系のコラボ」、「サラリーマンと職人のコラボ」であり、千葉という場所は「都会と田舎のコラボ」です。採用、技術、営業、何でもお問い合わせください。
eigyo@sungeo.co.jp(担当:中山元・大石哲)

(2025年7月 メールマガジン掲載)

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