点群データ閲覧・編集ソフト「GravisCore」の御紹介

朝日航洋株式会社
開発統括部 システム開発センター 社会インフラ開発グループ
杉山 史典
■GravisCoreとは?
昨今、空間基盤データに加え、ICT施工管理やBIM/CIMの導入による3Dデータ利活用の促進により、航空レーザー・MMS・UAVにより取得された点群データを閲覧・編集する機会が増えてきています。
その一方で、計測機器の高精度化・高密度化に伴って点群データの容量が増大し、点群データは出来たものの、編集用のソフトウェアは高価な上に操作が複雑なこともあり、お困りの方も多いのではないでしょうか。
今回御紹介する「GravisCore」は、こうした背景を踏まえ開発された初心者でも短時間のトレーニングで操作が可能な点群データの閲覧・編集が出来るソフトウェアです。このソフトは株式会社GEOソリューションズ様と朝日航洋株式会社で共同開発しました。
■機能紹介
1.点群データの閲覧
汎用的に使用されているLAS形式を中心に対応しており、点群データの鳥瞰表示に加え、クラス(属性)、反射強度、着色された色情報などに応じた表示に対応しています(図1)。
図1:静岡県伊東市大室山付近の点群データ
(左:RGB表示、右:反射強度値表示)
出典:VIRTUAL SHIZUOKA 静岡県 富士山南東部・伊豆東部 点群データ
上面図上で横断線を設定すると断面図に点群データが表示されます。そして、横断線を移動すると断面図の形状が追従し、上面図・断面図同士でビューの連動を行うことにより、背景データや表示方法を切り替えながらの閲覧が可能です(図2)。
Web地図の普及を踏まえ、地理院地図をはじめとした各種タイルマップを背景画像として参照する機能を搭載しています(図3)。
図2:GravisCoreの点群データ断面図表示
出典:VIRTUAL SHIZUOKA 静岡県 富士山南東部・伊豆東部 点群データ
図3:点群データと地理院地図の連動表示
出典:左:兵庫県_全域DSM、右:地理院地図(写真)
2.点群データの編集
自動フィルタリングによる地盤抽出(図4)をはじめ、地盤からの比高差に応じた分類など多様なフィルタリングに対応しています。
また、手動フィルタリングでは、範囲指定しての属性変更に加え、編集作業中の点群データから等高線や陰影図を動的に生成し、地表面の形状を確認しながら編集作業を行うことが可能です(図5)。
図4:GravisCoreの自動地盤抽出処理
出典:点群データ:兵庫県_全域DSM、背景画像:地理院地図(写真)
図5:GravisCore等高線・陰影図を確認しながらの点群データ編集
出典:点群データ:兵庫県_全域DSM、背景画像:地理院地図(写真)
■ご提供価格
■本ソフトウェアの活用により、オープンデータとして公開されている点群データの利活用促進につながるよう、朝日航洋では今後も開発を進めていく予定です。
■お問合せ先
朝日航洋株式会社 開発統括部 システム開発センター 社会インフラ開発グループ
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GravisCore-地理情報向けCADソフトウェア
出典:
・VIRTUAL SHIZUOKA 静岡県 富士山南東部・伊豆東部 点群データ
・兵庫県_全域DSM
・地理院地図
(2023年6月メールマガジン掲載)