これからGISを始めるビジネスパーソンに向けた思いを込めた1冊!

 10月28日(金)にESRIジャパン著作の新たな書籍【図解入門ビジネス 最新GIS[地理情報システム]のビジネス活用がよ~くわかる本】が出版された。タイトルにある「ビジネス活用」というキーワードが気になる方も多いと思う。これまでは、GISの本=技術書というイメージが強いものが多かったが、この本は「これからGISを始め、それをビジネスに活かす」という人向けに対する思いが詰まった内容となっている。今までなかなか身近に感じられなかった民間企業の今後の一つの武器としてGISを検討している方向けの最初の一冊目の本としてお勧めできるのではないだろうか。この本の執筆プロジェクトのリーダーであるESRIジャパンの五味氏にお話しを伺った。

Q:まず自己紹介をお願いしたい。ESRIジャパンとは?

 弊社はGIS(地理情報システム)のソフトウェア/サービスを展開している企業です。GISのソフトウェア/サービスの主体はアメリカのカリフォルニア州に本社があるEsri社が開発を行っており、ESRIジャパンは、Esri製品の国内総販売代理店です。日本国内における、Esri製品の販売に加えて、利用者に向けてのサポート、コンサルティング、トレーニングなどを行っています。
 GISを使うにあたって必要になるのが地理情報データです。このデータは日本固有のものもたくさん存在しますので、GISソフトウェア/サービスですぐ使えるような地理情報データを作成して提供・販売する、という役割も担っています。

Q:普段どんなお仕事をご担当されているのか?

 新事業開発グループに所属しており、GISによるSDGs指標の可視化や、地理空間情報活用推進に関わるプロジェクトの活動を行っております。

Q:世界のGISソフトのナンバー1シェアを誇るEsri社だが、御社がこの度出版された本が「ビジネス活用」という少し異なる側面でのアプローチをされているようだが、その狙いは何か?

 これまで弊社ではいくつか書籍を出版していますが、主にGISソフトウェアの操作を覚えていただく技術者向けガイド本のようなものでした。例えば「ArcGIS Desktop 逆引きガイド」などです。今回はそのようなユーザ層をターゲットとするのではなく、まだGISを使ったことが無いユーザ層にGISで何ができるのか、どのような業務に利用できるのか、どのような課題解決に活用できるのか、GISにはどのような可能性があるのか、ということをより多くの人に知っていただきたい、との思いで今回執筆することとなりました。

Q:GISの活用とのことだが、かなり対象は多岐にわたり幅広いイメージがある。それを本にするのは大変だったのではないかと思うが、特にどういった方々に読んでいただきたいか教えていただきたい。

 ビジネスパーソンの所属組織を大きく分けると公共系と民間系になりますが、この本は主に民間企業に勤めるビジネスパーソンを読者ターゲットとしています。民間企業の中でも建設コンサルティング/測量業界ではGISの活用が進んでいますが、この本では、「まだGISに馴染みが無い層」に読んでいただくことを意識した構成としました。既にエリアマーケティングなどではGISが使われていますが、店舗経営、サプライチェーンマネジメント、物流管理、生産管理、BCPなどの業務においてもGISが活用できることを紹介しています。

 GIS自体は聞いたことがあるが、何をきっかけで学べばいいのか分からない。そういったビジネスパーソンの方にGISの基礎と活用イメージを掴んでいただき、GISの導入検討の第一歩となるのがこの本の位置付けです。ビジネスにおけるGIS活用のきっかけを探している方に読んでいただきたいと考えています。

 まだまだ民間企業のGISに対するニーズは上昇傾向にあると認識しており、既存のユーザ層ではなく新たなビジネス分野でのGIS市場の広がりの可能性を感じています。

Q:書籍の表紙に利活用例というのが色々書いてあるが、どういったものか?また、一般ユーザ向けということであれば、専門用語の引用などかなり大変な部分もあったのではないかと思うがこだわった点なども踏まえてその辺について教えていただきたい。

 実際のユーザの実例というよりは、ユーザの利用シーンのバリエーションというところに視点を置いています。この利用シーンは36例と、豊富に掲載しています。これまで使ったことが無い方に具体的にイメージしていただくことで、「積極的に使ってみたい」という考えに繋がっていただければと思っています。

 GISの利活用例がメインの内容ですが、その前段としてGISの基礎知識についても説明しています。ここでの専門用語の引用はどうしても避けて通れないところです。そこでGISの基本に触れつつも、初心者の方にもわかりやすいように、たとえ専門用語を引用した際でもその内容を正しく理解していただけるように丁寧に補足を入れることに配慮しました。
 本のタイトルにもありますが、この本は「図解入門ビジネス」というシリーズの一冊です。この図解入門シリーズでは基本的に2ページ(見開き)1トピックとし、その中には必ずイメージ図が最低一つ入っています。非常に見やすい・わかりやすい・最後まで読み飽きない内容になっていると思います。

 GISを覚えようとすると、勉強のような感じになってしまう。そうではなく、GISは何だろう、何ができるのだろう、どういった業種で活用できるのだろう、と興味があった部分から気軽に読んでいただければと思います。
 技術的側面もありますが、一つのビジネス書として捉えていただければと思います。たとえば大型書店に行ってGISの本を探そうかな、と思うと大抵地理学のコーナーに置いてあることが多いです。ですが、この本に関しては、ビジネス書のコーナーに置いていただける本にしたいという思いで作りました。実は大型書店に赴き実際にどこに置かれているのか見に行った社員がおりました。地理学のコーナーにも置いてあったのですが、経営・マーケティングのコーナーにも置いてあったとのことでありがたいと思った次第です。

Q:この本を読んだ後にどんな本を読めば良いか、どういうアクションを取れば良いかお勧めがあれば教えてほしい。

 この本を読んでいただいた方は、さらにGISに興味を持たれるかと思います。GISはビジュアル的な要素が強く、実際に地図上にデータを可視化するなど「触って初めて分かる」ことが多い為、興味を持たれた方に実際にGISを触っていただく機会として、弊社では体験セミナーや3週間のGIS製品(ArcGIS)の無償トライアル版も提供しています。教材なども提供し実際触っていただく機会を多く設けています。GIS製品を買わないにしても、触っていただくことで大きく理解が進むという点も多いかと思います。

 定期的に色々な分野のセミナー(ウェビナー)も開催していますので、GISを実際に操作するのは敷居が高いけれど、GISの操作イメージを知りたい・ビジュアル的に見たいという方にはぜひウェビナーに参加していただくことをお勧めします。そうすると次の段階にも進みやすいと思います。少しずつでも覚えたい、使いたいという方はGIS製品を提供している当社ならではのセミナーの機会を活用していただければ幸いです。

Q:最後にこの記事を読んだ皆様に一言

 今後GISのニーズはますます増えていくと思います。IoTやAIなどの最新技術と連携したり、最近では3D都市モデルや点群データなどの3次元データの活用も進んでいたりして、地理空間情報の活用は様々な分野に広がる可能性があります。地理空間情報の活用においてGISは欠かせない要素であり、このGISを理解していただくということは、ビジネスパーソンにとって非常に大きな武器になると考えています。本書はビジネスパーソンに限らず、これからGISを理解したい全ての方にとって最適な入門書でもあります。ぜひこの本を手に取って読んでいただき、そのきっかけにしていただければ非常に嬉しいです。

■書籍情報: Amazon   楽天ブックス 

■ESRIジャパンArcGISブログ関連記事: https://blog.esrij.com/2022/11/01/post-46137/


 今回のインタビューの記事掲載記念に、下記アンケートにお答えいただいた方から抽選で5名の方に「図解入門ビジネス 最新GIS[地理情報システム]のビジネス活用がよ~くわかる本」の冊子をプレゼントいたします!

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(2022年12月メールマガジン掲載)